【PLA】3Dプリンターの天敵「反り」を無くすための奮闘記
どうもこんにちは。
ただの大学生です。
私は家庭用の3Dプリンターを持っているのですが、3Dプリンターを持っている方でPLAなどのフィラメントを使っている人なら一度は体験したことがある「反り」という問題に私も直面しました。
一応私の持っている3Dプリンターについてはここでも書いていますので、気になれば。
【分かりやすく解説】家庭用3Dプリンターを買う前に知っておくべきポイントをご紹介!
皆さんは3Dプリンターというのを知っていますか? 3Dプリンターと言えば、その名の通り三次元のものをプリントで…
今回は、その「反り」を無くすために奮闘した私が用いた方法をご紹介していきます。
是非最後まで読んでみて下さい!
3Dプリントにおける「反り」とは?・なぜ起きる?
まず初めに「反り」について簡単に解説します。
3Dプリントにおける「反り」というのは、フィラメントの収縮のせいで3Dプリントでできる造形物が反り上がってしまうことです。
なので、3Dプリントで一層目が定着せず構造物が出来ないという問題とは少し違うということは覚えておいてください。
実際に私が今まで作ってきたものにある「反り」をお見せしましょう。

コントローラーが2台置けるスタンドを作りました。
そういえばこれ、記事にしてました。
【Switchとパソコン用】コントローラー置き作ってみた〈3Dプリンター〉
自分のデスクの上には、パソコンとスイッチどちらもあるんですが、そのコントローラーの置き場所がなかったので自作す…
これ、一見うまくできてそうですが…


めちゃめちゃ曲がってる~(´;ω;`)

当たり前ですが、モデルはきちんとまっすぐ。
「反り」を体験したことがある人ならわかると思いますが、プリントの最初のほうはうまくいっているんですが、徐々に反り上がってきて、最終的にあんな風に曲がっちゃいます。
この「反り」を無くすためには、なぜこれが起きるのかを知る必要があります。
PLA樹脂などのフィラメントは、温度が下がると収縮します。
(というかどんなものも温度が下がれば収縮します。)
そして3Dプリント中は、下のほうからできていきますが、その際に収縮のせいで反るように力がかかります。

そしてその力によって、ステージからフィラメントがはがれてしまうことでこの「反り」が起きてしまうのです。
この「反り」を解決するには、二つ解決方法があります。
一つ目が、「反り」自体を起きにくくする方法です。
3Dプリンターによっては、3Dプリンターが囲われていて、内部の温度を一定に保ったり、ステージの温度を調節する機能がありますが、それは「反り」が起きにくいようにしているという理由もあります。
ここの設定を触ってみるというのが一つの解決方法ですね。
そしてもう一つが「反り」の力に耐えられるぐらいにステージとフィラメントがくっつくようにする方法です。
有名なのが、ステージにスティックのりを塗る方法ですね。
今回はどちらの解決方法も試していきます。
「反り」を倒していく
ではここからは実際に私が「反り」を討伐していくにあたって進めて行ったことを書いていきます。

私の3Dプリンターくん。
Amazonで売っている3Mのシートが反らないし良くくっつくというので購入して使っていましたが、さすがにずっと使っていると反ってきますね。
また、100均のねちゃねちゃするスティックのりをずっと使っていたので、ステージがもうのりだらけで汚い。
ただやっぱり反りに困っている方はまずこれを試していただきたい。
一枚900円ほどする高いものですが、ずっと使えますしお勧めです。
ただ、今回はこれは買わないことにしました。
買ったら負けな気がしたので…
印刷設定をいじる
お勧め度:★☆☆☆☆
まずはインターネットで調べて、印刷設定をいじるべきとあったので、弄ってみることに。
ただ調べてみても、このサイトではこうすべきと書いてあっても、他のサイトでは全く逆のことが書いてあったり。
例えば、一層目の印刷は薄く速く行うべきというところがあれば、逆に分厚くしてゆっくりすべきと…
困った困った、どうしたらいいものか。
ただ結局私が思ったのは、印刷設定をいじってもほんの少ししか変わらないのではないかなと…
一時的に解決するのではなく、ずっと使うことを考えたら印刷設定よりすべきことがあるのかな~と考えました。
また、例えばステージの温度を上げて一定にすべきとかありましたが、私が使っているda vinciシリーズおよびそのスライスソフトのXYZPrintにはまずそんな設定がない場合が多い。
なので、印刷設定という個人の環境で変わるようなことではないことをしようかなと考えました。
フィラメントを新しくする・湿気対策をする
お勧め度:★★☆☆☆
まずはこれをしましょう。
特にPLAなどのフィラメントは湿気に弱く、3Dプリンターのホルダーにずっとつけていますと悪くなっていきます。
ずっと使っているフィラメントと新しく購入したフィラメントを見るとわかると思いますが、古いフィラメントには割れ目などがあります。
新しいフィラメントを購入することで、反りはしますが少し軽減されました。
また、フィラメントは面倒くさいかもしれませんが、使い終わったら3Dプリンターから外して袋などに入れておきましょう。
私が使っている3Dプリンターのフィラメントは、梱包されている袋に乾燥剤とジップロックが入っていて、そこにしまえば湿気対策が出来るようになっています。
もしなくても、100均などで乾燥剤を買って、ジップロックに一緒に入れておくだけで十分効果はあるはずです。
印刷部分を囲む
お勧め度:☆☆☆☆☆

新しいフィラメントを購入する際、断熱材を購入して、3Dプリンターの印刷部分だけを囲めば内部の温度を一定に保つことが出来て、効果があるのではないかと考えました。
私が持っているda vinciシリーズの3Dプリンターは、開放型となっていて、熱が外に逃げてしまいます。
また、ステージの部分を温める機能もないので、温度がだいぶ大きな問題なのではないかと考えてこの手を思いつきました。
結論としては、まったく意味がありませんでした。

こんな感じで囲ってみましたが、印刷が終わって中を確認しても、温かくすらありませんでしたし、ちょっと音も軽減されるかなと思いましたが、全く変わらず。
だいたい、フィラメントが解ける温度が大体80度ぐらい(だったかな?)なので、内部の温度を少し上げたところであまり変化はなさそう…
3Mのテープを張る
お勧め度:★★★☆☆
Amazonで「3Dプリンター シート」と調べると、割と評価が高いテープが出てきました。
最初に紹介したシートも販売している3Mという会社が出している青いテープ。

3Dプリンター用として作られているわけではないですが、これなら何回も使えそうでコスパよさげ。
適当に貼って印刷してみました。

テープと製作物はしっかりくっついていますが、まさかのテープがはがれてくるという…

もう一度チャレンジ!
今回は端っこは折りたたむことで強度を出してみた。

お…どうだ…?

そりました…
大分マシにはなっていますけどね。
問題は私の持っている3Dプリンターのステージとこのテープの相性が悪いところです。
すぐはがれてしまうため、作っているものはしっかりテープにはくっつきますが、テープとステージがはがれちゃう…
作りたいものが小さければ、このテープは全然ありですけどね。
今回作りたいものには向いてなさげです。
印刷シートを貼る
お勧め度:★★★★☆
うーんどうしたものかと思い、とりあえず次はAmazonで売っていた3Dプリンター用のシートを買って見ました。

一枚大体200円ぐらい。
貼ってみたところ、接着がとても強いので、これならいけそうだぞ…⁈


反ってません、ありがとうございました。
と行きたいところですが…

あ…
私は思い出しました…
この3Dプリンターを買ったときについていたプリント用シートでも同じことが起きたことを…

しかも外すときに力入れすぎたのか、反っちゃってる…
これぐらいの反りなら許容範囲かもしれませんが、シート一枚200円ぐらいするのをポンポンと使っていけません。
長期的に考えると、これはあんまりよくなさげ…
3Mのシート+スティックのり
お勧め度:★★★★★
結局これかもしれません。
3Mのシートは本当に素晴らしいです。
しっかりくっつく癖に、簡単に外れる。
また、破れる心配もないです。
3Mのシートの粘着力が下がってきたら、こののりを使いましょう。
100均ののりなどでは、ねちゃねちゃしてしっかり乾燥しないものなどが多いですが、このシワなしでは、そういう心配がないので、良いです。
3Mは一枚800円ぐらいしますが、私は結局一枚半年ぐらい使っていました。
やっぱりお勧めです。
最後に
というわけで今回は3Dプリンターの天敵「反り」についての奮闘記でした。
やっぱりこれになってしまうのか…と今までの挑戦が無駄になったと考えるとなんかつらいですが、まあいいでしょう。
是非皆さんも困っていたら参考にしてみて下さい。
長くなってしまいましたが、
最後まで読んでいただきありがとうございました!
このブログでは、他にも初心者向けのプログラミングの記事やゲーム紹介の記事を書いていますので、良ければ是非読んでみて下さい!
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